住職の雄道です、こんにちは。
「生きているといいねママお元気ですか」 文(ふみ)に項傾(うなかぶ)し 幼な児眠る
上皇后陛下
読売新聞 2011年3月31日朝刊 35面より
この写真は、昆 愛海 (こん まなみ)ちゃん。当時四歳です。
東日本大震災で、お父さん、お母さん、妹さんを亡くされました。
お祖母さんのお家に引き取られて数日、覚えたばかりの平仮名で、捜索が続くお母さんへのお手紙を書いていたら、疲れて眠ってしまったんですね。
「ままへ いきているといいね おげんきですか 」
この写真をご覧になられて、当時皇后陛下がお詠みになられたのが、上記の歌。
優しく見守る観音さまの様な眼差しを感じます。
正直、愛海ちゃんの境遇を思うと、堪らない気持ちになってしまいます。
でも、11年の月日が流れたんですよね。
お互いに一生懸命に生きてきたんですよね。
色々なことがあったろうと思います。
良いことも、悪いことも、必ず自身の血となり、肉となり、
これから先、生きていくチカラとなっていくはずです。
現在、
国は違えど、現在進行形で家を失い、家族を失い、故郷を失っている方々がおられます。
しかもそれが、同じ人間の手によって。
今年も、三月十一日午後二時四十六分に黙祷を捧げました。
でも今年は、遠い国で、悲しみの中におられる人々に対しても、
祈りを捧げずにはいられませんでした。
Kommentare